介護研修Ⅰ-②(認知症)<本社・研修センター>
アクティブライフでは、入社時、入社後に様々な研修を受けて頂く事になっております。
今回は平成29年4月入社の新入社員の皆さんが入社して6ヵ月後に受講する研修で、
本日のテーマは『認知症』です。
認知症についてはこれまでも研修は実施しましたが、今回はご利用者役・スタッフ役に
分かれてロールプレイを行いました。
ご利用者については「認知症症状」、「本人の性格・傾向」、「やりとりの場面」
等があらかじめ設定されていました。
但し、台本はないのでセリフや動作などはアドリブです。
「こういう場面の時にどう対応したら良いのかわからない」
「こうしたら良いのでは?」と、参加者全員で検討しながら、研修を進めて行きます。
場面設定についてはロープレの回ごとに異なり、その顛末も様々でした。
ある回のご利用者役は、とても素直な方で、スタッフ役のお願いも
すんなり聞いてくれましたが・・・。
ある回では講師がご利用者役となり、迫真の演技でスタッフ役を手こずらせていました。
昼食後にお薬を飲み忘れ、且つ『すでに飲んでいる』と、お薬を拒否される
ご利用者B様(被害妄想が強い傾向有り)に、納得いただいた上でお薬を飲んで
いただくには、スタッフはどういった対応をすれば良いのでしょうか?
①昼食後、お気に入りのテレビ番組に夢中のご利用者様のお部屋に
スタッフがお薬を持って訪問します。
②目の前に飲み忘れのお薬を差し出して丁寧にご説明しますが・・・。
ご利用者様:『え~!薬ならもう飲んだで!私が忘れてるって言うの!?』
③何度もご説明しますが聞き入れていただけず、一旦部屋を出ることに・・・。
ご利用者様:『いや、飲んだ飲んだ!テレビ見てるしもう帰って~!!』
④選手交代!次のスタッフが引き継いで、再びお部屋を訪ねます。
雑談を交えて場を和ませようとしますが、結局お薬を飲んでいただけないまま、
またまた部屋を出る羽目に・・・。
ご利用者様:『また来たん!?もう飲んだって言うてるやん!眠いし出てって!』
⑤これまで、日々の業務でも対応した経験の無い、なかなか手強いご利用者様に
成す術無しのスタッフ。『次はどうしよう?』
お互い相談し合います。
⑥次は、ご利用者様のお薬を飲み忘れをご納得いただく為の根拠を交えてご説明。
『スタッフ同士、二人一組で記録を付けていて、
お薬を飲み終えたらチェックを付けて確認しているんです。』
ご利用者様:『ちゃんと記録付けてんの?それやったら私が飲み忘れたんかなぁ?』
あと一歩でお薬を口にしていただける手前までたどり着きました。
その後の対応についてもいくつか課題は残りましたが、これまで経験の無かった
ケースについて学ぶ良い機会を得ていただいたと思います。
【今回の研修のまとめ】
○スタッフ主体ではなく、相手を尊重する。
○その方を知って、想像し、相手の立場に立つ。
○快・不快の気持ちを理解・その方の表現を観察し、アセスメント(利用者が何を求めているのか正しく知る事、どんな経緯をたどって 今に至るかという 事前調査)
○気持ちの共感、一人の大人の方として対応。
○スタッフ間でコミュニケーションを取り、情報共有する。
以上、基本事項ではありますが、その重要性を再確認する研修となりました。